感染を防ぐために

１２月、ノロウィルスのピーク時期に入っています。ノロウィルスの有効な対策のひとつが消毒です。消毒と言うとまずアルコール消毒が思い浮かびます。インフルエンザなどの予防対策のために、飲食店や公共施設の入り口にアルコールスプレーが設置されているのをよく見かけるようになりましたが、残念ながらノロウィルスには効果がありません。アルコール消毒の仕組みは、脂質で構成されたエンベローブというウィルスを包む膜を溶かすことでウィルスにダメージを与え不活性化させるというものです。ノロウィルスはこのエンベローブという膜を持っていないため、アルコール消毒が効かないのです。
感染を防ぐために、まずは手洗いをしっかり行うことが肝心です。流水と石鹸で手指を丁寧に洗い流すことで、手指に付着したノロウィルスの数を物理的に減らすことができます。そして食品はなるべく加熱したものを食べるようにしましょう。特にカキやシジミ、アサリなどの二枚貝には注意が必要です。小さなお子様やお年寄り、体調の悪い方が加熱が不十分な状態の貝類を食べることで感染するリスクが高まります。
手に触れるものを消毒を徹底することも有効な対策です。ノロウィルスには塩素系消毒剤や加熱処理が最も効果的です。ご家庭にある漂白剤や沸かしたお湯でも対応は可能ですが、より確実にノロウィルスの消毒を行いたい場合はノロウイルス消毒業者にご相談いただくとよいでしょう。